フィリピンは気温が暖かく、物価も安いため海外旅行や留学で人気ですが、移住先としても近年注目をされています。
今回はフィリピンで暮らす人々がどのような生活を送っているのか、
それを知る上で重要なソーシャルクラスと所得別の生活水準についてご紹介します。
「生活水準」とは?
Goo辞書によれば、
『生活水準(せいかつすいじゅん) とはある国民階層などが示す消費生活の程度。』
とありますが、簡単に言えば、「どのレベルの生活を求めるのか? 」ということです。
とくに物価が日本と違う海外生活において、 その国の生活水準を理解することが大変重要になってきますが、 それを決めるにあたり基準となるのが「ソーシャルクラス= 国民階層」です。
ソーシャルクラス(国民階層)とは?
フィリピンは多様なソーシャルクラスとそれに合わせた自由な生き 方ができる国です。
Social Class(ソーシャルクラス)とは簡単に言えば、 社会において所得額別にランク付けさらたグループのことです。
フィリピンでは収入額により分けられた3つのソーシャルクラスが あります。
*()は全人口における割合です。
高所得クラス (1.4%)
中間所得クラス (40.2%)
低所得クラス (58.4%)
フィリピンでは低所得クラスが5割強を占めるという現実に驚かれ るかもしれませんが、
その次に多いのが中間所得層で全体の4割を占め、 高所得層はなんと1割弱しかいません。
なお、注意する点として、 この3つのほかにあと2つのクラスがあり、
それが低所得層のさらに下にある「貧困層」と高所得層の上に「 富裕層」で、
フィリピン政府が設定している2023年時点での所得別の基準が こちらです。
(ペソ円レートは2023年7月26日時点の1ペソ=2. 57円で計算)
富裕層
241,640 ペソ以上
(621,038円以上)
高所得層
144,984 ~ 241,640ペソ
(372,623円~621,038円)
上位中間所得層
84,574 ~ 144,984ペソ
(217,236円~372,623円)
中位中間所得層
48,328 ~ 84,574 ペソ
(124,135円~217,236円)
下位中間所得層
24,164~48,328ペソ
(62,067円~124,135円)
低所得層
12,082~24,164ペソ
(31,033~62,067円)
貧困層
12,082ペソ未満
(3,1033円以下)
ソーシャルクラス別の生活水準の違い
次にどのくらい生活水準が違うのか、 3つのソーシャルクラスによる生活水準についてご紹介します。
高所得層
月144,984 ~ 241,640ペソ (372,623円~621,038円)
特徴:
- 都市部では不自由なく、近代的な生活が可能
食事
15,000~40,000ペソ (38,452~102,540円)
ー毎日3色、豪華な食事を楽しめる
ー好きな時にレストランやカフェに行くことができる
住居
70,000~140,000ペソ (179,445~358,890円)
ー高級住宅エリア(Greenbelt、Rockwell、 BGCなど)のコンドミニアム
買い物
ーSMやAyalaモールのスーパーやデパートなどで買い物ができる
移動
ードライバー付のリースカー若しくは自家用車
その他
ー携帯は月額契約、自宅にインターネットを接続可能
ークーラーや冷蔵庫、 テレビなど生活に必要な高額電化製品を購入できる
ーメイドやドライバーを雇える
ー美容室、ジム、スパなどに通える
ー休みの日はゴルフやダイビングなど趣味を楽しめる
中間所得層
月収:24,164ペソ~144,984ペソ(62,067円~ 372,623円)
特徴:
- 生活スタイルが幅広い
- 都市部で上位中間層、地方でも中位中間層以上であれば、
独身はそこそこ快適な暮らしができるがそれ以下の場合、 生活は厳しい。
食事
8000~30,000ペソ(20508円~76905円)
ー独身であれば、毎日外食しても暮らしていける
外資系ファーストフードやカフェなどで食事をできる
住宅
12000~80000ペソ以上 (30762~205080円以上)
※住む場所により価格が大きくことなる
ー外国人は大きめのアパートや一軒家(賃貸)、コンドなど
ーローカルでも一軒家の持ち家やコンドに住める
交通費
3,000~6,000ペソ (7690~15381円)
ータクシー
ー自家用車
ーリースカー
買い物
ーSM、ロビンソン系のモールやスーパーマーケット、
PuregoldやAlldayMart、 Savemoreなどで食料品、日用品を購入
その他
ーメイドを雇える
ー携帯は月額契約、自宅にインターネットを接続可能
ークーラーや冷蔵庫、 テレビなど生活に必要な電化製品を新品で購入できる
ーシャワーヒーターをつけて、温水シャワーが使える
ートイレは水洗、ビデットやトイレットペーパーを使用
低所得層
月収:12,082~24,164ペソ (31,033~62,067円)
特徴:
- フィリピンの最低賃金の暮らし
- 給料日に一括で下ろして使いきる
食費
6000~12000ペソ (15,381~20508円)
ー基本毎回の食事でおかず一品。
ーカレンデリア、サリサリストアをよく利用する
住居
3000~8000ペソ (7,690~15,381円)
ー独身であればスタジオタイプ、 ドミトリータイプやルームシェアが一般的
ー家族でも低所得者住居エリアのの物件が妥当
交通費
1000~3000ペソ (2563~7690円)
ー基本、ジープニー、トライシクル、バイクタクシーを使う。
ーマニラでは電車、バス、SUVバンなども可
ーバイクや自転車を購入して運転(多くの人はローンで購入)
買い物
ー食料品、日常雑貨、 衣類はローカルのマーケットやデパートで購入する。
その他
ーシャワーヒーターを購入できないので水、 もしくはシャワーすらない
ー携帯はプリペイド、自宅にネットはなし。
ークーラーや冷蔵庫などの電化製品は持てないので、 扇風機若しく中古品を使用。
ートイレはバケツに水をためて、オケを使って洗い流す
もちろんこれらの生活スタイルは一つの例であり、 住んでいる場所や独身か家族持ちか、 子供の数なども影響するため、 必ずしもすべての人に当てはまるわけではありません。
まとめ
フィリピンは多様なソーシャルクラスとそれに合わせた自由な生き方ができる国です。
しかし、その多くが低所得層に位置すけられており、かなり低い水準で生活しているという現実があります。
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